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IKURO MORI Official Blog

透析医療の現状を疑問に思い腎臓内科医になる事にしました。

説明不足は医師の怠慢という間違った認識

説明が足りません!

 
 
ニュースとかでも医師の説明不足が問題視され、医療系以外の友達にも指摘される事が非常に多かった。5年ほど前から議題にあがり、IC(informed consent)の重要性が認知されるようになった。
 
 
 
実際この流れは素晴らしい事である事を前提とした上で、世間そして医者になる前の私を含めて多くの医学生が勘違いしている事を指摘しようと思う。
 
 
 
それは『説明不足の多くが医師の怠慢で生まれた』という勘違いである。
 
 
この勘違いを分かりやすく伝えるためにとても乱暴な例えをする。そしてあくまで私の感覚なので批判を受けるかもしれません。
 
 
 
『高齢者にiphoneの使い方を説明できますか?』
 
 
 
この質面と、患者さんに現状と治療について説明する事は共通する部分は非常に多いと思うんです。
こんな事言うと、患者をバカにするなとか、医者として失格と言われるかもしれませんが 、そういう話をしている訳ではなく、専門性が高く深いジャンルの知識を全く縁のない人に説明する事は非常に難しいという事が言いたいのです。更に、新しい事、物、知識に対して腰が重い高齢者が聞き手に多いのが医療の現場であり、他の職場との大きな違いだと思います。(更にいうと説明時間が短い事もあげられます。)
 
 
 
私も救急外来や病棟で説明する事はありますが、どれだけうまくやっても全然うまくいきません。後日説明不足!と言われてあんなに時間をかけて丁寧に説明したのに・・・と思う苦い経験をした事もあります。
 
 
 
 
私の場合は実力不足が原因なのですが、それは取り敢えず置いといて医師なって気づいたのは、医師の怠慢で生じていると思っていた説明不足はそんなに簡単な問題ではないという事。
 
 
 
 
医師が患者に現状を正しくコンパクトに説明する事はとても難しい事で、それが出来る医師はかなり技術があると思います。
 
 
 
 
そしてiphoneの使い方を私達が使いながら調べながら一生懸命学んでいくように、病気の事も患者さん『分からない』の一点張りではなくしっかり勉強していく必要性を強く感じるようになりました。
 
 
 
 
最近注目しているのがMedleyっていうサイトで、医療→患者に正しい情報をコンパクトに配信しているサイトでフィールド外の人が勉強していくのに非常に良いツールとなっています。一度患者さんの家族に勧めてみた事ありますがなかなか好評でした。
 
 
 

www.medley.jp

 
 
医師が怠慢ではないのと同時に患者さんも決して怠慢では無い事が多い印象があります。
 
 
 
 
 
なんでもかんでも問題の矛先を医師に向けるのではなく、そして医師はそれをなんでもかんでも引き受け続けるのではなく。
取捨選択して構造を明らかにして、解決策を考えていく方が建設的だと思います。
 
 
 
なんでもかんでも医師のせい、患者のせいにするのは簡単です。しかしそんな簡単な問題でなく現場に行って気づいた出来事を一つ書かせてもらいました。
 
 
 
 
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